シノビガミ『霧の200マイル』

ツカサ&クラリス編 前編

■プロローグ
 二人は、あてのない旅をしている。

 一人は青年。記憶を失い、生きる意志も失って抜け殻のように毎日を過ごしている。
 一人は少女。そんな青年を放っておくことができず、彼の記憶を取り戻すきっかけを探し求めている。

 出会ってまだ日は経っていない。
 この旅がいつまでも続くわけでもない。
 それでも、続けばいいと願っている。


GM: 世界観ですが、私あまりサイバーパンク詳しくないので……。
ツカサ=テンジュ: 適当に盛りますので大丈夫でしょうー
ツカサ=テンジュ: 適当適当
クラリス154: そこまで細かく考えなくても、何となく近未来で、人もほとんどいなくて、
 かろうじて残っている崩れかけた街などで食料などを発見したり宿にしたりして旅をしている、くらいで大丈夫です。
ツカサ=テンジュ: はい。他の人は一人も出てこないつもり。
GM: なるほど、了解しました! それでは自己紹介をお願いします。
ツカサ=テンジュ: では。
ツカサ=テンジュ: 洋装の30代男性。一人称は「私」。ワキザシとシュリケンを持っている。
ツカサ=テンジュ: 体の動きは素人とは思えないが、記憶を失っており、何をするにも不安な様子を見せる。
ツカサ=テンジュ: 「クラリスさん、スプーンは右手で持つのであっていますか?」
ツカサ=テンジュ: (たぶん箸文化)
クラリス154: そこまで支障が出るレベルかw
GM: どれくらい記憶を失っているかは自由ですw
ツカサ=テンジュ: いじょうですー

・PC①: ツカサ=テンジュ 31歳
設定: 
あなたは何かの出来事で今までの記憶を失い、生きる意志も失ったところでPC②と出会った。
抜け殻のような自分に彼女は何かと世話を焼いてくれ、一緒に旅をする内に少しずつ自分の中に何かが満ちるのを感じている。
あなたの【使命】は「自分の記憶を取り戻すこと」である。

あなたは【プライズ】「古びた手作りのお守り」を持っている(形状自由)。
この【プライズ】には【秘密】がある。(所持者には初めからわかるものとする)


・【プライズ】「古びた手作りのお守り」
設定: 
懐中時計
蓋の内側に「時が果てるまで」と手書きの字が彫り込んである。

目覚めた時に持っていたもの。自分で作ったのだろうか、誰かにもらったのだろうか。それさえも思い出せない。


クラリス154: クローンの少女。(鎖骨あたりにバーコードとナンバリングが刺青されている)
 大きく感情を動かすようには育てられていないが旅を続けるうちに少しづつその表情は豊かになってきている。

・PC②: クラリス154
設定: 
PC①と出会った少女。抜け殻のようだった彼を放っておけず、世話を焼きながら一緒に旅をしている。

あなたの【使命】は「PC①の記憶を取り戻す」ことである。



■導入フェイズ
GM: それではまず、お二人が出会ってからどういう風に旅をしてきたのかを、都市シーン表を振って表現してもらおうと思います。
ツカサ=テンジュ: 導入フェイズとして?
GM: はい、そうですね。シーン表の結果は世界観に合うように適当に変えてもらって大丈夫です。
ツカサ=テンジュ: お先に振ってもいい?
クラリス154: どうぞどうぞ。
ツカサ=テンジュ: CST
ShinobiGami : 都市シーン表(7) → 無機質な感じのするオフィスビル。それは、まるで都市の墓標のようだ。
ツカサ=テンジュ: 「クラリスさん、こっちで合っているのですか?」
クラリス154: 「ええ あっていると思います」
ツカサ=テンジュ: 「それにしても高い建物ですね。これに人が住んでいたんですか?」
クラリス154: 「たくさんの人々が住んでいたと記憶しています」
クラリス154: 「不思議ですか?」
ツカサ=テンジュ: 「信じられないな。私やあなたのような人も居たんでしょうか……」
クラリス154: 「どうでしょうか。あなたのような方は住んでいらしたと思いますよ」
ツカサ=テンジュ: 「どうしていつも、クラリスさんは私とクラリスさんを分けて喋るのです? いつも不思議に思っているんですよ」
クラリス154: 「実際私はこのような場所に住んだことはありませんので」
ツカサ=テンジュ: 「なるほど。生まれが違うということですか」
クラリス154: 「私はクローンですので。ツカサさんとは違います」
ツカサ=テンジュ: 「前もそう言っておられましたが、私とクラリスさんの差がどこにあるか、わからないんですよ」
クラリス154: 「それに対して私は明確な答えを持っていません。ですがそういう存在だと育てられました」
ツカサ=テンジュ: (無言で首を振る)
クラリス154: (首をかしげる)
ツカサ=テンジュ: という感じで終了でどうでしょう。
GM: いいです、めっちゃいいです! GMは既に楽しいです。

クラリス154: cst
ShinobiGami : 都市シーン表(6) → 至福の一杯。この一杯のために生きている……って、いつも言ってるような気がするなぁ。
クラリス154: (誰もいない高層ビル群を見上げて楽しそうにしているツカサに)  「ツカサさんお湯が沸きましたので少し休憩しましょう」
ツカサ=テンジュ: 「はい、そろそろかと思って楽しみにしていたんですよ」
ツカサ=テンジュ: 「今回はなにですか?」
クラリス154: 「では奮発してお湯ではなく、この間みつけた緑茶の葉を使いますね」
GM: これは、要するに缶に入った状態で発見したやつということですよね。
クラリス154: そうですそうです。
クラリス154: 「ツカサさんの口に合うと思います」
ツカサ=テンジュ: 「どんな味のものなんですか?」
クラリス154: 「苦味?とでもいうのでしょうか渋み……これではおいしそうに聞こえませんね」
ツカサ=テンジュ: 「いつものソイドリンク(大豆合成なんたら)より美味しい?」
クラリス154: 「合成ではない自然のものの味がするとおもいます」
ツカサ=テンジュ: 「クラリスさんが一手間かけると、いつも美味しいものが出てきますからね」
クラリス154: 「(少しうれしそうな気がする)はい どうぞ」
ツカサ=テンジュ: 「これは熱い飲み物だから、少し冷まして……(ふーふー)」
ツカサ=テンジュ: 「あっ美味しい」
クラリス154: 「ならよかったです」
クラリス154: 「ツカサさん」
ツカサ=テンジュ: 「はい?」
クラリス154: 「これからどこか行きたい場所はありますか?」
クラリス154: 「あてもありませんし、私には行きたい場所もないので」
ツカサ=テンジュ: 「うーん、難しいですね。なんせ、どこに行きたいかもわからないので」
ツカサ=テンジュ: 「どちらにせよ、一つ所にとどまっていては、このような美味しいものもすぐ尽きてしまいますから」
ツカサ=テンジュ: 「移動は続けるしかないんでしょうね」
クラリス154: 「いつかみつかるでしょうか。ツカサさんの行きたい場所が」
ツカサ=テンジュ: (自分の頭を指でツンツン突いて)「こいつ次第ですね。何か思い出せればいいのですが」
ツカサ=テンジュ: 「どうしてあなたは、行きたいところがないのですか?」
ツカサ=テンジュ: 「私のように記憶がないわけではないでしょう」
クラリス154: 「そうですね。ですが私は目的ではなくこの旅そのものが楽しい と思っています」
クラリス154: 「行きたい場所見つかるといいですね。 あなたにも わたしにも」
ツカサ=テンジュ: 「はい。そうですね」
ツカサ=テンジュ: 「っとそろそろ時間でしょうか」(懐中時計を出して)
クラリス154: 「はい そろそろでましょうか」
ツカサ=テンジュ: (ここまででOK)

GM: 不思議な旅。人となりは全く違う二人なのに、それはどこか楽しくて。
GM: そんなある日のこと。それは、いつもと同じ1日のはずだった。


メインフェイズ
■第1サイクル 第1シーン

ツカサ=テンジュ: 先でもいいですか
GM: えーと、ドラマシーンでしょうか。1d6振ってくれたらチャットパレットから出します。
 とてもふわっとしたシーン表なので、適当にこじつけてもらえるとありがたいです。
ツカサ=テンジュ: 振りません。クラリスさんに戦闘を申し込みます
GM: 何と。
ツカサ=テンジュ: 「クラリスさん。どうしても記憶が戻らないのですが、もしかすればこうすれば思い出せるかもしれない」
ツカサ=テンジュ: 「すみませんが、少しお付き合いくださいませんか」
クラリス154: えーと、どれくらい真剣な感じ? ショック療法とか?
ツカサ=テンジュ: (手合わせな感じ)
ツカサ=テンジュ: (はい。ショック療法的な)

どどんとふ: 「ツカサ=テンジュ」がダイスをオープンしました。出目は5(6面ダイス)です。
どどんとふ: 「クラリス154」がダイスをオープンしました。出目は2(6面ダイス)です。
ツカサ=テンジュ: いきます! いきなり手合わせ戦闘と言いつつ、「プライズを使います」
GM: それでは【プライズ】の【秘密】を明かします。

【プライズ】「古びた手作りのお守り」
設定:
懐中時計
蓋の内側に「時が果てるまで」と手書きの字が彫り込んである。
目覚めた時に持っていたもの。自分で作ったのだろうか、誰かにもらったのだろうか。それさえも思い出せない。

【秘密】:
これを持っていると、「追加忍法」扱いとして「魔界転生」を獲得できる。
(使用特技はキャラクター作成時に決定、コストは5とする。使用するとこの【秘密】を明かすものとする。奥義破りは発生しない)
それ以外の効果・【秘密】はない。


ツカサ=テンジュ: 追記していましたが、「壊器術」にしました。
GM: あれ、「壊器術」持ってましたっけ?
ツカサ=テンジュ: 持ってないけど。「刀術」から6です
ツカサ=テンジュ: 2d6
ShinobiGami : (2D6) → 5[1,4] → 5 魔界転生
GM: Oh…
ツカサ=テンジュ: あうと……
GM: どうしますか、何か振り直せるものとか使いますか。
ツカサ=テンジュ: まあいっとくか。例の薬つかいますアレ
ツカサ=テンジュ: 神通丸ですっけ。
GM: そうですね。
ツカサ=テンジュ: はい。振り直しますー
ツカサ=テンジュ: 2d6>=6
ShinobiGami : (2D6>=6) → 5[1,4] → 5 → 失敗 魔界転生(振り直し)
ツカサ=テンジュ: はい終了。「何か思い出せそうな気がしたんだけど……」(時計を握りながら)
ツカサ=テンジュ: 生命点は失敗しても減るんですよね?
GM: そうですね。とりあえず私のセッションでは、失敗は使用回数には含めないけど生命点は減らしてください。
ツカサ=テンジュ: はーい。
GM: では第2ラウンドのプロットをお願いします。
どどんとふ: 「ツカサ=テンジュ」がダイスをオープンしました。出目は3(6面ダイス)です。
どどんとふ: 「クラリス154」がダイスをオープンしました。出目は3(6面ダイス)です。
GM: プロットが同じなので、2d6を振って低い方から宣言しましょう。
ツカサ=テンジュ: 2d6
ShinobiGami : (2D6) → 8[4,4] → 8
クラリス154: 2d6
ShinobiGami : (2D6) → 8[2,6] → 8
GM: 仲良いなw それではもう一度。
ツカサ=テンジュ: 2d6
ShinobiGami : (2D6) → 5[1,4] → 5
クラリス154: 2d6
ShinobiGami : (2D6) → 8[3,5] → 8
ツカサ=テンジュ: (どやろ……)
ツカサ=テンジュ: 「なるほど。これは詰みましたね」(自分と相手の忍法などを見比べて)
ツカサ=テンジュ: なにもしないー。
GM: パスということですね?
ツカサ=テンジュ: はい。
クラリス154: 2D6>=5 (判定: 遊芸) 【魔琴】
ShinobiGami : (2D6>=5) → 4[1,3] → 4 → 失敗
クラリス154: 「お役にたてなくてすみません」
GM: えーと、お互いに体力も減ってないでラウンドが最後まで経過してしまった場合は……?
ツカサ=テンジュ: 基本ルールブックP67-68あたりに、引分けになるって書いてますね。
GM: あ、本当だ。了解しました。では、この戦闘は勝者なしとなります。
ツカサ=テンジュ: 「なにか思い出せそうな気がしたのですが……クラリスさん、大丈夫でしたか?」
クラリス154: 「ありがとうございます。大丈夫です。ですが私もすこしなまっていたようですね」
クラリス154: 「ツカサさん」
クラリス154: 「もしかして少し……」
ツカサ=テンジュ: 「はい?」
クラリス154: ということで、このシーンの続きで自分のドラマシーンをやります。


■第1サイクル 第2シーン
クラリス154: 1d6
ShinobiGami : (1D6) → 6
GM: 6 どこまでも続く深い霧。まるで自分の心のようだ。
クラリス154: (手合わせの後、クラリスは彼の目を見つめる。彼は記憶の断片に手をかけているのではないだろうか?と。)
ツカサ=テンジュ: (目をじっと見られたので、こちらもガン見で見返す)
ツカサ=テンジュ: 「……これは何かの検査ですか? さっきの私の行動は突然でしたが、おかしくなった訳ではないと自分では思っています」
クラリス154: 「もう少し身体をうごかしませんか?遊び程度でよいので」
ツカサ=テンジュ: 「ええ、喜んで。いきなり見つめられたのでちょっとびっくりしました」
クラリス154: 「申し訳ありません。少しあなたの事を覗かせてください」(秘密を見る)
クラリス154: 2D6>=5 (判定: 遊芸) 情報判定
ShinobiGami : (2D6>=5) → 8[4,4] → 8 → 成功
ツカサ=テンジュ: どんな遊びで体を動かしたんでしょう。
ツカサ=テンジュ: 「なんとなく、体の動かし方とか、戦い方については覚えているみたいなんですがね……」
クラリス154: 「そうですね。とてもよく動けていると思います」

PC①(ツカサ=テンジュ)の【秘密】:
あなたの記憶はPC②の【秘密】の中にある。
そのことにあなたは薄々感づいている。


クラリス154: え、これだけ?
GM: はい、これだけです。

(テストプレイも兼ねていたので、ここでしばらくGMとクラリスPLがシナリオ進行について相談する)

ツカサ=テンジュ: 雑談。自分としては、見えている範囲では、自分の秘密で勝利条件が上書きされなかったので、
 公開されていた「あなたの【使命】は「自分の記憶を取り戻すこと」である。」だと思っています。
ツカサ=テンジュ: あとはPC②の秘密で上書きされる可能性があるかもと思っています。
GM: はい、前半はそれで合っています。
ツカサ=テンジュ: (やばい情弱w)
GM: 応援してるから! 正直PC1は大変だと思いながら作ったから!
ツカサ=テンジュ: (とりあえず世界観設定を会話に盛り盛りしながら頑張る!)

■マスターシーン(軽く)

GM: それではクライマックスフェイズに入るのですが、どうしようかなと思っていまして。
ツカサ=テンジュ: 何かイベントがあってクライマックスに入る訳ではない感じです?
GM: えーと、こういうパターンもあるとは思っていたけど、特別なイベントを考えてはいませんでした……。
ツカサ=テンジュ: なるほど……どうしよっかな。
クラリス154: では、こちらから仕掛けようかな……。
ツカサ=テンジュ: 何かクライマックス的な場所に行った感じにするとか?
ツカサ=テンジュ: クラリスに任せる!(情弱なのでw)
ツカサ=テンジュ: (廃墟クローン製造工場に連れていかれるとか)
ツカサ=テンジュ: (お任せしますよ!) 
ツカサ=テンジュ: (頑張って霧とか200マイルとかを拾うんだ!)
GM: いいですよw 無理して拾わなくてもいいですよw
クラリス154: ここ数日あまり会話することなく旅は進む。あてはないはずだったがクラリスは迷うことなくツカサを先導する。
クラリス154: そしてある場所についた。ラボのような病院のような白い施設だ。
ツカサ=テンジュ: こちらはあまり気にするそぶりはみせず「この標識は初めて見ますがなんですか?」とか聞いたりしてる
ツカサ=テンジュ: 「今日はここを宿にするんですか?」
クラリス154: 「そうですね、そうなると思います」
クラリス154: 「ツカサさん、この場所見覚えありませんか?」
クラリス154: (その建物は中央が吹き抜けの庭のよになっており、未だ貴重な緑が少し残っている)
ツカサ=テンジュ: 「うーん、工場ではなさそうですし。なんでしょう」
クラリス154: 「この庭 何か思い出せませんか?」
ツカサ=テンジュ: 「(懐の時計を握りながら)いいえ、残念ながら」
クラリス154: 「そうですか……」
クラリス154: 「私は、」
クラリス154: 「私は、あなたの事をしっています」
ツカサ=テンジュ: 「そうなんですね」
クラリス154: 「でも私はあなたにあなたの事を知ってほしくありません」
ツカサ=テンジュ: 「なぜです? それも言えないのでしょうか?」
クラリス154: 「それはとても、とても苦しいことだからです」
クラリス154: 「そしてそれは私も苦しい」
ツカサ=テンジュ: 「これまで、私の感覚では長い間、それこそ一生あなたと旅をしてきたような気持ちでいます。ずっと一人だったら大層寂しかったと思います」
ツカサ=テンジュ: 「あなたと一緒に旅が出来て、とてもよかった。ありがとう、クラリスさん。でも」
クラリス154: 「……はい」
ツカサ=テンジュ: 「私は私の記憶を取り戻したい」
ツカサ=テンジュ: 「どうしても話してもらえないのですか?」
クラリス154: (長い沈黙の後)「やはり、私から話すことはできません。それを知ることが幸せではないと私が信じているので」
クラリス154: 「なので」
クラリス154: 「どうしても記憶をとりもどしたいのであれば」
ツカサ=テンジュ: (身構える)
クラリス154: 「私から奪ってください」
ツカサ=テンジュ: 「正直に言うと、クラリスさんが私の記憶につながる何かを知っているのでは、と思っていました」
クラリス154: 「はい」
ツカサ=テンジュ: 「何か間違ってしまったんですかね。覚えていないと、どうにも判断ができなくて怖い、だけど」
ツカサ=テンジュ: 「やっぱり私は自分の記憶を取り戻したい。一手お付き合い下さい」
ツカサ=テンジュ: (ということでクライマックスに入ってOKです)
クラリス154: (目をとじて、見開いて構える)
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